デザイン

【グラフィックデザイン】ニューヨークの一線で活躍するデザイナーにインタビュー

前回の記事で私のニューヨークでのインターンシップについて書きました。

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今回の記事では、そのインターン先のアートディレクターにニューヨークのデザイン業界でやていく上での心構えやスキルセット、その他いろいろインタビューしたのでそれを紹介したいと思います。

彼の名前はRafael Esquer、メキシコ出身で現在ニューヨークにて自分のスタジオAlfalfa Studioを運営しているグラフィックデザイナーです。

彼の代表的な作品は、アイスランドの歌姫ビョークのアルバムカバー、ニューヨークのサッカーチームNew York City Football Clubのロゴ、NBAのHouston Rocketsのロゴなどなど。

外国人としてニューヨークのデザイン業界の一線でバリバリやっている彼の言葉は、同じ外国人として非常にためになるものでした。

それではどうぞ!!

Q : あなたはアメリカの美大を卒業後、広告代理店・メディア企業を経て自分のデザイン事務所を開きましたが、アメリカで独立するために何が大切ですか??

A : 有名なデザインファームや代理店に入り、大きなクライエントの仕事を通じて仕事や業界の作法を学ぶことが重要。そして実力と人脈、知名度を得た上で独立するとうまくいくんじゃないのかな。

Q : 外国人としてニューヨークで働いていく上で大切なことはなんですか??

A : 1にコミュニケーション、2に英語は言わずもがな、3に賞などの後ろだて、4に人脈、5にアメリカ人と渡り合うタフさかな。

Q : デザインスキルを高めていくために若いデザイナーにアドバイスを頂けますか??

A : 自分のデザインを見る目を養うことが一番大切だね。ただし、他人のグラフィックデザインは見過ぎるのはよくないね。本当の意味でのオリジナリティが削がれてしまう。最近のデザイナーはPinterestやInstagramで上がってくるデザインのコピーが多すぎる。僕のメンターの石岡瑛子の例だけど、アートや文学、歴史の知識がとても深く、それが彼女のデザインのオリジナリティを深めていたよ。あとは、IllustratorやPhotoshopなどのツールを極めることかな。そうすれば自分の作品の完成度を高めることができる。また年長のデザイナーはこうしたツールの扱いに弱いことが多いから、そこでツールを極めていると自分を取り入れてもらうことができる。

Q : 自分のスタジオを運営していく上で大切なことはなんですか??

A : 30%がデザインワーク、30%がコミュニケーション、40%が運営だね。こうしてみると実際デザインしている時間が少ないね、もっと増やさねば笑

Q : クライアントとのコミュニケーションで大切なことはなんですか??[

A : それぞれのクライアントを平等に扱うことが大切だね。決して序列をつけてはいけない。また、心理学を勉強してそれを応用することも有効だったね。コミュニケーションのスタイルは、昔は俺が俺がのスタイルだったけど、それを抑えて相手の話を聞くようにしたらうまくいったね。あとはプレゼンはすごく重要、自分はTEDなどの動画を見て研究したり、トーストマスターで練習したよ。

Q : 英語について最初から問題ありませんでしたか??

A :ある時点で英語を話すことを恐れがなくなった。そこに至るためにはひたすら話して練習するのみだね。

Q : 独立して自分の事務所を運営していく上での苦労を教えてください。

A : 学校卒業していきなり独立して仕事があることは通常ない(親が有力者などだったら別だけどね)。まずは大手の会社で働いて実力と人脈を作った上で独立するのが得策。事務所運営については会計士や弁護士を雇って、できる部分は委託するのが得策だけど自分でもある程度の知識は必要かな。大手のデザインファームではデザイナー、イラストレーター、フォトグラファーが所属しているけど、小さなスタジオではそれを全部一人でやらなければならないのが大変だね、それが楽しい面もあるけど。

Q : なんでもいいのでアドバイスをください。

A : いかに集中を削ぐものを避けるかが重要だね。ネットサーフィンやSNSは特に危険だからね。特にSNSは時間の無駄なのでやらない方がいいよ。また、SNSにデザインのヒントを求めるとありきたりのデザインしか出てこないので危険。集中力を高めるためにヨガや瞑想は有効なのでオススメだよ。あとは自分のデザインのスタイルについて、食わず嫌いせずに色々試した上で自分のスタイルを固めていくのがいいと思うな。

Q : あなたのメンターであった石岡英子さんについて思い出を教えてください。(※彼は日本を代表するアートディレクターの故・石岡英子さんと一時期、一緒に仕事をしていました。)

A : 唯一無二の天才的なデザイナーだったけど、性格はエキセントリックだったね笑他のデザイナーには全く関心がなかったね。芸術や歴史などの教養が深く、そういったところを創作のインスピレーションにしていたんだろうね。あとは、細部まで徹底的なこだわりで嫌になるくらい細かったよ笑彼女は英語はそんなに喋れなかったが、それを超越する美的センスがあったのでみんな彼女の言うことに必死に耳を傾けていたね。

Q : 最後になんでもいいので僕を褒めてください!!

A : Naoはとても責任感があるし、仕事にコミットできてるね。あとは、批評に対してオープンでいいと思う。概して批評をうまく受け入れられない若いデザイナーが多いからね。

以上、いかがだったでしょうか?

同じ外国人としてニューヨークの一線で活躍しているRafael の元でのインターンは、いずれ海外で独立したいと思っている僕にとって非常に貴重な体験でした。

グラフィックデザインの技術や経験はもちろんの事、考え方とマインドセットなど勉強になることがたくさんありました。

いつか一緒に仕事をできるよう日々精進精進。

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