デザイン

中国のデザインはもはやダサくない

連想ゲームです。

中国・デザインと聞いてどんな言葉を思い浮かびますか??

ダサい、安っぽい、パクリ大体こんなところではないでしょうか?少なくとも僕はそう思ってました。この前までは。

余談ですが、インターン先でランチタイム中に中国製品の話になり、冗談で中国の製品はみんなフェイクだと言ったら中国人の同僚にマジギレされました汗

しかしアメリカに渡って、その思い込みは大きく塗り替えられました。

中国のデザイン事情

その頭文字からBATと呼ばれる中国のトップ3企業の百度(Baidu)、アリババ(Alibaba)、テンセント(Tencent)(というか時価総額でみたらアリババとテンセントはトップ10)を始め、デジタル家電のシャオミやドローンのDJIなどそのビジネス面の強さだけではなく、見かけや使いやすさなどのデザイン性の高さが非常に感じられます。

今回は、その中国デザインの急激な向上の理由を自分なりに考えてみたいと思います。

アメリカで学んだ優秀なデザイナーが豊富

僕の母校のParsonsもそうだったのですが、アメリカの美大には多くの中国人の留学生がいます。

感覚的に全体の1割程度が中国人(もしくは台湾人)といった感じで必ずクラスに一人は中国人留学生がいました。

ある日、アメリカ人の学生が「ここはParsonsの中国校か!!」とツッコんでたのは笑えましたが実際そんな感じです。

もともとの人口の母数が凄まじいのと、近年の中国の経済成長により中間層が急速に増えて、子弟をアメリカに留学させて一流の教育を受けさせたいという親が増えたことが要因ですね(ビザ発給条件の緩和も)。

そんな中国人の留学生の中にも2つのタイプがあります。

一つ目のタイプが大金持ちの子息。

中国の有名国有企業や中国共産党の子供または地方の成金の親を持つ留学生がこのカテゴリーに入るのですが、なんせ親がハイパーな金持ちなので彼らはマンハッタンの一等地の高層マンションに居を構え(もちろんルームシェアなどしない)、コムデギャルソンやヨウジヤマモト、トムブラウンなどの高級衣類を身にまとい、週末は豪華なホームパーティーを楽しむといったタイプの人達です。

なに不自由なく今まで育ってきたので、彼らはハングリーさがあまりなく、授業も軽く流している節がありデザイン的な能力はそこまでたいしたことはありません(あくまで個人的な見解ですよ)。

それに対して、中流家庭の出身で親が必死の思いで留学をさせてくれた中国人留学生のグループがいます。

彼ら彼女らは、親の期待を一身に背負ってきておりハングリーさが半端ではありません。

なもんで、授業ももちろん全力投球で平日休日問わず学校の図書館にこもりひたすら勉強を続けます。

そんな大学生活を送るこのグループの中国人留学生は、卒業の頃には優れたデザイン能力を手に入れもちろん英語もペラペラです。

こうしてアメリカで学んだ優秀な中国人デザイナーが、数年間アメリカのデザイン会社にて最先端のデザインを身につけて中国に戻り、中国企業で活躍するわけです。

それもたくさんの数のデザイナーが。

優秀な留学生を好待遇で引き抜く中国企業

アメリカで学んだ優秀な中国人デザイナーはその後どうするのか??

Parsonsの同級生だった中国人留学生の友人に卒業後の進路について聞いてみたところこんなことを言ってました。

「アメリカの有名な美大を卒業して、アメリカ企業での職歴があって、もちろん英語も話せることができれば、中国企業で好待遇で働くことができるからいずれは中国に戻るつもりだよ。」

つまりアメリカでデザイナーとして経験を積みスキルを身につければ、中国で明るい未来が待っているとのことでした。

こうして中国企業は海外で学んだ優秀な中国人留学生を好待遇というインセンティブにより、一本釣りしている訳です。

そして、雇った優秀なデザイナー達に重要なポストを与え十二分に能力を発揮してもらい、世界の名だたる有名企業にも負けないデザイン性を実現しているということです。

こうした中国企業の積極的なデザイナーの採用に対して、日本企業はどうなんでしょうか、、誰か僕を雇って!!

まとめ

以上、中国企業のデザイン性の向上について、自分の経験を交えて考察してみました。

ニューヨークの有名なデザイン事務所のホームページをのぞいてみると必ずと言っていいほど中国人のデザイナーが所属しています(日本人はかなり少数というかほぼいない)。

彼ら彼女らがアメリカで経験を積んで、いつか母国に戻り中国企業で働く、または自分の事務所を始めたら、、、、僕も頑張ろう。

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